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*LadyWind*

*零れる言葉*

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2008 
April 06

「そんなに泣くなよ・・・お婆ちゃんはすごく綺麗だよ。」
そう電話越しで母は言った。

父が急に居なくなり・・・
そして先日、私の大事な98歳の魔女が旅立った。

最後に祖母を訪れたのは、去年の12月。
祖母は私を誰かも分からないのに、私の手をとり自分の頬へ当てた。

祖母の手は・・・
白く・・
細く・・
そして、驚くほどとても軽く、まるで風を通す鳥の翼の様だった。

私が覗く祖母の眼には、美しい海が広がっていた。
虚空を見つめながら笑顔で歌を歌う祖母。
・・・何を見ているの?お婆ちゃん。
あなたが、私を分からないなんてウソ。
本当は、全て分かっているのよね?
また、色んな話を聞かせてよ、ボケを装うのは終わりにしてよ。

・・・そんな風に祖母の頬を撫でたのが最後だった。

「そんなに泣くなよ・・・。」
私には見える。
私より、あなたの方が泣いている姿が・・・。

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2008 
March 22

夜、10時半。
友達と二人で薄暗い裏庭でお喋り。

「あなたには宗教が必要だと思うのよ。」
そう彼女は言った。

いつもあなたの宗教は何か?と聞かれるたびに、私は無宗教で若しくは
形の無い自然崇拝かもしれないと、あやふやな言い方をしていたから
彼女はそう言ったのだろう。

私に「救い」が必要だと思ったから、そう言ったのかも知れない。(苦笑)

・・・とんでもない。
私はしっかりと救われている。

今、この夜風に吹かれているじゃない?
今、この月光の下で私が照らされてるじゃない?
今、ここにこうして生きているじゃない?
・・・私は救われているのよ〜。

・・・本当はそう言いたかったけれど、言う必要は無いと思い、
黙って下を向いて少し笑った。

2008 
March 20
昼間、庭で流れる風を見ていると目に入ったOstaraの息吹。

・・・しっかり目覚めている緑たち。

灰褐色の幹のあちらこちらから芽吹く緑がやけに眩しいオークツリー。
新芽のラッシュで騒がしい。


庭に群生する雑草達・・・。
こんな美しい姿をどうして抜くことが出来るだろうか?


夜・・・
月明かりに照らされる野薔薇。
澄んだ夜空に輝く星達。
ひんやりと漂う夜風。

Ostara...Ostara...

今宵のリチュアルは、いつもより
優しい・・・
柔らかい・・・
温かだったのは気のせいだろうか?
2008 
March 13

その林の横に入りかかった時、久しぶりの感覚が蘇った。

少しだけ窓を下ろして走る夜道。
・・・香り?
・・・匂い?

吸い込んだ空気が鳩尾(みぞおち)辺りで渦を巻く。
ヒンヤリした夜風と林から漂う不思議な「気」。

ちょっと胸が重苦しくなるが、それとは裏腹に
何故か嬉しい気持ちになる。
数分もすると、いつも通りスーっとそれは引いて行った。

・・・今晩も星が綺麗だ。

少し寒いけど窓を全開にして、私はそのまま運転を続けた。
冷たい風達が車内に飛び込んできて、暴れまわる。
鳥肌が一気に立つのが実感出来る。

・・・少し寒いけど気持ちいい。
・・・少し寒いけどこれがいい。

2008 
March 12

夕方、庭仕事に精を出した。
一人で黙々と作業をしていると、色んな思いが込み上げてくる。
また胸が苦しくなり、身体全体が思うように動かなくなっていく。

そこへ娘・息子が一人、また一人と出てきて、ガーデンチェアに座る。
小鳥も連れ出してきて、木の幹へとまらせた。

くだらない話が炸裂しだし、爆笑と小鳥の楽しげな声が庭へ響きだす。

・・・いつの間にか、とても気持ちの良い汗をかいていた。
耕された土に新しく植えられた樹、そして抜かれた雑草の山。

スコップを運んで
ホースで水をかけて
ゴミを袋に詰めて

いつの間にかみんなで作業をしていた。

小鳥が私を見る眼。
娘・息子が私を見る眼。
温かい大地と柔らかい夕暮れの空と風。

「夢」や「幸せ」を探しに遠くに行く人達が居るけれど
もしかしら・・・
本当は・・・
こんな陽だまりの中にあるのかも知れないね。

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